ロイヤルアルバトロス(キタシロアホウドリ)/ ニュージーランド オタゴ半島
6月19日は、
世界アルバトロスデーです!
アルバトロスデーって、ゴルフかなんかの記念日のこと?
いやいや、ゴルフ用語でも使われているけど、アルバトロスは大型の海鳥、アホウドリの仲間のことで、世界アルバトロスデーは、このアホウドリなどの海鳥の仲間を守るための国際協定が調印された6月19日にちなんで、2020年の今年からスタートするそうです。
アホウドリって、名前は聞いたことあるけど、あまりなじみはないよねー。
そうだね。そもそも海鳥じたい、普段の生活の中では、見る機会はほとんどないと思うし、関心を持っている人も少ないのかなとは思います。そんな海鳥、アルバトロスに世界的に光を当てて、少しでもアルバトロスを守るため、関心をもってもらいたい、ということで世界アルバトロスデーが始まるようです!
その流れに乗って、私も大好きな鳥、アホウドリについて紹介をしたいと思います。
アホウドリの魅力は?
ロイヤルアルバトロス(キタシロアホウドリ)/ ニュージーランド オタゴ半島
アホウドリの魅力ってどんなところ?
まずアホウドリの海鳥最大のその大きな体。アホウドリ類最大のワタリアホウドリの広げた翼の長さは、鳥類最大で、なんと350cmにもなるんだよ!畳2枚広げているようかんじだよね。上の写真は、ニュージーランドのオタゴ半島で繁殖している、翼開長300cmのキタシロアホウドリとその調査をしているレンジャーだけど、比べてみると、その大きさがよくわかるよね。
大きいね〜!
アホウドリが大海原を、長い翼を広げ、風をつかんで、ほとんど羽ばたかず、滑空する姿は、まるでグライダーのようで、飛び姿が本当に美しいです。その飛び姿を見ていると感動すらします。その要となる翼は、一度も羽ばたかずに数百キロを滑空ができる飛行能力をもっています!
ロイヤルアルバトロス(キタシロアホウドリ)/ ニュージーランド オタゴ半島
その大きな体と、飛翔型の美しさがなんといってもアホウドリの魅力だと思います。
アホウドリ、日本で見ることはできる?
アホウドリは日本でも見ることができるの?
世界には22種類のアホウドリ科の鳥がいるのだけど、そのうちアホウドリ、クロアシアホウドリ、コアホウドリの3種は、北太平洋に広く分布をしていて、この3種は日本でもその姿を観察することができるよ!
コアホウドリ
コアホウドリ/伊豆諸島・三宅島沖
<コアホウドリ>全長79-81cm、 翼開長195-203cm
クロアシアホウドリ
クロアシアホウドリ/伊豆諸島・三宅島沖
<クロアシアホウドリ>全長68-74cm、 翼開張193-213cm
アホウドリ
アホウドリ/伊豆諸島・三宅島沖
<アホウドリ>全長84-100cm、 翼開張190-240cm
ワタリアホウドリに比べると、小さくはなりますが、とはいえ3種とも翼開長が約2mを超えて、やはり飛翔する姿は雄大で美しいです!
アホウドリを観察するには?おすすめは伊豆諸島を航行する東海汽船
東海汽船・橘丸
東海汽船に乗ろう!
アホウドリを観察するには?
繁殖地は絶海の孤島にあるので、どこか陸地から観察することは難しいです。
島から観察できることもありますが、
基本的には、船に乗船しての観察になると思います。
おすすめは、アホウドリの分布域の
東京・竹芝桟橋から伊豆諸島の三宅島、御蔵島、八丈島を航行している
東海汽船に乗船しての観察が一番お手軽で、おすすめです。
橘丸デッキ
<往路時刻表>
<復路時刻表>
・東京〜三宅島・御蔵島・八丈島定期航路は毎日1便が往復就航しています。
・できれば、各島降り立って、島にお金を落としていって欲しいところですが
船中1泊、島には上陸せずに帰ってくることも可能です!
・私は、三宅島に住んでいたので、アホウドリを観察するときは
復路の三宅島ー竹芝桟橋間で見ていました。
アホウドリ以外にも観察できる海のいきもの
アホウドリ以外にもオオミズナギドリの群れやカンムリウミスズメなどの海鳥や
クジラやイルカとの出会いも期待できます!
海はその時の潮の状況で出会える生き物が変わってきます。
これだけの海の生物が見られるのも、黒潮がもたらしてくれる
海の豊かさの恩恵かなと思います。その時々の出会いを楽しめます!
オオミズナギドリ/伊豆諸島三宅島沖
カツオドリ/伊豆諸島三宅島沖
カンムリウミスズメ/伊豆諸島三宅島沖
マッコウクジラ/伊豆諸島三宅島沖
ミナミハンドウイルカ/伊豆諸島三宅島沖
ウミガメ/三宅島・三池港
魚のなぶら/三宅島沖
アホウドリが観察できる時期は?
コアホウドリ/三宅島沖
観察適期
繁殖期にあたる、12月から4月ぐらいによく観察できます。
※海の状況は潮の流れで変わっていくので、全く観察できず、時には
外してしまうこともあります。
・クロアシアホウドリは数は多くはありませんが、5月、6月になっても
出現することがあります。
・アホウドリは、3月から4月が比較的出現数が多いようです。
アホウドリは増えている?
・ちなみに、アホウドリは2000年代前半は、航路で私はほとんど
見ていません。しかし、ここ10年ぐらいで観察機会が確実に
増えてきています。
・伊豆諸島のアホウドリは絶滅寸前から、
長谷川博先生や山階鳥類研究所の数10年にわたる保護活動の努力で、
個体数が数千羽まで回復しています。
・その結果が出てきているのだと思います。すごいことだと思います。
※長谷川博先生が、生涯をかけて取り組んでいるアホウドリの保護と
調査の記録誌、おすすめの一冊です!
さいごに
アホウドリは、長谷川先生たちの保護活動の結果増えていますが
世界のアホウドリを見ると、22種類のうち15種、68%が絶滅危惧種に
なってしまっていて海鳥の中でもアホウドリの仲間はいちだんと
厳しい状況におかれています。
混獲や海洋プラスチック、繁殖地の環境悪化などの要因で
数を減らしていますが、
その状況が知られていない、関心を持っている人も
あまりに少ないということも、大きな問題の一つなのかなと思っています。
見る目、関心の目が増えることで、
保護活動の後押しにもなるし
悪化要因に対してブレーキも働くと思います。
アホウドリ、海鳥、そして海の環境にも
少し目を向けてみませんか?
お読みくださってありがとうございます。
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